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フェンディ

フェンディ(FENDI)の2021年春夏クチュールコレクションが発表された

キムジョーンズによるフェンディの初クチュールコレクション

フェンディ、キムジョーンズによる初の2021年春夏クチュールコレクション - 艶やかなる奔流|写真3

キムジョーンズがアーティスティック ディレクターに着任して初めて手がける、今季のクチュールコレクション同時に、これまで秋冬シーズンで発表してきたフェンディのクチュールであったが、今季は初の春夏での発表となるFENDI パーカー コピー

流動性とコントラスト

フェンディ、キムジョーンズによる初の2021年春夏クチュールコレクション - 艶やかなる奔流|写真16

今季のクチュールコレクションの主たる着想源には、ヴァージニアウルフの小説『オーランドー』が挙げられる青年貴族オーランドーが女性の身体へと変身し、衣服や他者とのやり取りなどを通して女性としての自覚と喜びを得てゆくこの物語は、今季のコレクションにおけるジェンダー的な記号の流動性に反映されているとひとまずはいえよう

フェンディ、キムジョーンズによる初の2021年春夏クチュールコレクション - 艶やかなる奔流|写真12

花園に咲き乱れる花のようにムラーノガラスを散りばめたドレスには、トップの片方にノーカラージャケットを、もう片方にミンクファーを使ったオフショルダーを組み合わせたまた、穏やかなグリーンのドレスにおいても、しなやかに流れ落ちるドレープと長めに設定されたスリーブが、ノースリーブと大胆なコントラストを織りなす視覚的な構造だけでなく、身体を取り巻く感覚に至るまで、鮮やかなほどにアシンメトリックな表現が試みられている

ファー手法の追求

フェンディ、キムジョーンズによる初の2021年春夏クチュールコレクション - 艶やかなる奔流|写真2

さて、フェンディにとってクチュールコレクションとは、メゾンのルーツであるファーの手法を切り拓く場でもあるたとえばプルオーバーのトップスには、ファー素材を編み込んだニットを使用その肌理は天上的なまでに柔らかくなめらかであり、あくまで軽やかに仕上げられているまた、手にしたクラッチバッグは、ほかでもなく『オーランドー』をモチーフとしたブック型であるフェンディ トレーナー コピー

フェンディ、キムジョーンズによる初の2021年春夏クチュールコレクション - 艶やかなる奔流|写真22

また、艶やかな大理石模様のドレスに重ねたマントには、ファーをパッチ状にカットし、それらを緻密に組み合わせることで構築とりわけ裾にかけては、照り映える月光を思わせるファブリックが水の流れさながらにドレープを織りなすドレスと似て、ファーの分量をふんだんに取ることで流麗な雰囲気を漂わせるその一方でパッチ自体は、まるで空間に敷き詰められたかのように並び、静かに震える水面のごとく繊細な表情を織りなしている流麗であり静謐でもあるというこの両極性──そこに、姿を変えて境を惑乱してやまない、水のごとき流動性を見てとっても良いのかもしれない